電波通信

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論文メモ:連結ハウスドルフ可算空間

集めた論文のメモを残して未来への手紙とします.

お部屋を片付けたいのでせっかく集めた論文をメモに残して本棚を整理します.

今回は連結ハウスドルフ可算空間の論文メモです.

以下の記事の再構築だと思ってもらってもいいです.ただし今回のPDFでは参考文献にDOIを書き込んだのでこっちの記事の方が論文探す時便利だと思います.

 

concious4410.hatenablog.com

 

ところで連結ハウスドルフ可算空間の上の実連続関数は定数になるので,これはコンパクトではないpseudo-compact 空間になる.

ちなみにコンパクトハウスドルフ可算空間を考えるとこれはGδ対角線を持つので距離化可能であることがわかり,距離のとりうる値は可算個しかないのでほとんど全ての正の実数rに関して半径rの開球はクロープンになるから0次元ということがわかり,全然連結じゃないことがわかる.

[2023/12/18追記]

クレイモア氏からコンパクトハウスドルフ可算空間の距離化について面白い証明を伺ったので追記する.Xをコンパクトハウスドルフ可算空間とする.このときXはコンパクトハウスドルフなので正規である.異なる2点からなる順序対(a, b)に対してX上の実連続関数f_{a, b}をaで0, bで1になるようにとる.するとd_{a, b}(x, y)=|f_{a, b}(x)-f_{a, b}(y)|は$X$上の連続な擬距離になる.ここで順序対(a,b)を適当に順番付けしてその番号に応じてd_{a, b}に2の負冪をかけて全てたすとそれはX上の連続な距離関数dとなる.つまりXからこの距離空間への包含写像は連続になる.コンパクト空間からハウスドルフ空間への全単射連続写像なのでこの包含写像同相写像になり,Xが距離化可能であることがわかる.この証明はウリゾーンの距離化可能定理の証明を(コンパクトハウスドルフ)可算空間に対して適応したものであり,一般的な証明の廉価版とみなすことができる.逆に一般的な証明は上の点a, bを可算開基の"都合のいい"二つの元の順序対にすれば得られるのである.廉価版とは言ったが,この証明の面白いところはXが第二可算であることを全く証明せずに,空間の点の可算性のみでウリゾーンの補題の証明の議論を適応できるという発見にある.まあ位相が一致するとかそういう難しい話はコンパクトからハウスドルフへの連続全単射は同相という部分に押し付けているのであろう.

 

[追記2024-1-13]

忘れていたのですが,コンパクトハウスドルフ空間がGδ対角線を持つとき距離化可能というのは以下で紹介していました.

concious4410.hatenablog.com

 

 

PDFはこちら

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