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電波通信

I'm on the Top. of the world.

数学の論文の探し方とか

大学などに籍を置く学生の皆さんは是非とも学内ネットを最大限ご活用ください。

以下の内容は誰も論文の探し方とか教えてくれないので筆者が独自に身に付けてしまった方法であるので、もしやばそうな部分があったらちゃんとした人にちゃんと聞いてください。

このブログでいろんな定理を紹介したりして、なるべくなら参考文献の方を読んでくださいとか記事を書いた気がしますが、論文の探し方とかを言ってなかった気がするのでこの記事で紹介します。
誰も僕に教えてくれなかったので、この記事では紹介しようと思います。

まず探したい論文を探したいと思うようになる

そもそも探した論文がなければ何も始まらないので、探したい論文を確立しましょう。
以下では次の論文*1を例にして論文の探し方を見てみましょう。

I.Niven,A simple proof that π is irrational, Bull. Amer. Math. Soc.Vol 53, No. 6, (1947), 509.

情報の読み取り方

恐らく何か数学書や論文の参考文献を見たときには
I.Niven,A simple proof that π is irrational, Bull. Amer. Math. Soc.Vol 53, No. 6, (1947), 509.
のように参考文献が書かれていることが多いです。これの情報の読み取り方を見ていきましょう。


まず、この文章はI.Nivenが著者であることを述べています。共著論文ならば○○ and △△
と書かれることになります。*2


次にA simple proof that π is irrationalは論文のタイトルを表しています。どうやらタイトルを見るにこの論文は円周率が無理数であることの簡単な証明を載せた論文のようです。


そしてBull. Amer. Math. Soc.は論文が掲載されている雑誌を表しています。
ふつうは雑誌名は省略形で書かれます。
このBull. Amer. Math. Soc.はBulletin of the American Mathematical Society (もしくはBulletin of the AMS)という名前の省略形です。


さて、後半のVol 53, No. 6, (1947), 509.は1947年のVolume53のNumber 6の509ページに掲載されているという意味です。
Volumeが同じでもNoが違う場合があるので注意しましょう。また特にNoがない場合はNoの表示はされません。
509と書く代わりにpp509と書くこともあります。
論文が2ページ以上にわたる場合は1-60やpp1-60のような表記をされます。(というか1ページしかない論文の方が珍しい。)

またこの情報の並びは雑誌や数学書や人によって異なる流儀で書かれる場合もあるので注意しましょう。
たぶん何となく感覚的にどの数字が何を指してるかはなんとなくわかるはずです。

論文を探す

さて上で得られた情報をもとに論文を探しましょう。以下の二つの方法が考えられます。

  1. ネットで探す
  2. 図書館で探す

僕のおすすめは01番です。
以下それぞれのやり方を詳しく見てみましょう。

ネットで探す

ググる

一番簡単なやり方は論文のタイトルでググることです。上の論文はとても有名なので

という風にすぐに検索に引っかかります。(Project Euclidだかamsだかいろいろありますが、あとで話します)
しかしタイトルだけで検索しても論文が引っかからない場合が往々にしてあり得ます。
例えば
S. Mrówka, Compactness and product spaces, Colloq.Math. Vol 7, No.1, 1949, pp19-22
のタイトルをググってみると

となって論文は引っかかってくれません。
このググるという方法は有名な論文などにしか通用しないように思われます。

論文のサイトを使う

Project Euclid やJSTORのことです。


なんかこういうのは一般的な総称があるような気がしますが、僕はそういうのに詳しくないので”論文のサイト”って呼んでます。それとこのようなサイトはそれぞれ異なる目的で運営されていますが、そういうのはそれぞれのサイトで説明とかを読んでください。


これらのサイトで論文のタイトルなり雑誌などから探していくという方法が考えられます。


ここで気を付けてほしいのはアクセス制限です。学内ネットをつかってほしいと最初らへんに書いたのはここら辺の事情によります。

例を見てみましょう。

M.Nagata,On the 14-th Problem of Hilbert,Amer. J Math.Vol. 81, No. 3 (Jul., 1959), pp. 766-772
というヒルベルトの14番目の問題を否定的に解いた有名な論文があります。

こちらが僕が今通っている大学の学内ネットからアクセスした結果


こちらが学内ネット以外からアクセスした結果


このように学内ネット以外からアクセスすると論文がダウンロードできなくなっています。(正確にはダウンロードに24ドルかかる)

こういうことがあるので積極的に学内ネットを活用していきましょう。


雑誌によっては学内ネット以外からでもダウンロードできる場合があります。例えばAMSやFund.Math,Colloq.Mathなどです。もちろん古い論文に限ったりしますが

雑誌のサイトに行く!

ググっても論文のサイトに行っても見つからなかった場合は、雑誌の論文に直接行って探してみましょう!一番確実な方法です。
僕の体験談を話しましょう。
R. H. Bing, Metrization of topological spaces, Canad. J. Math., 3 (1951), 175-186
という論文がありますが、ネットでも見つかんなくて、仕方なく図書館で論文をコピーして入手したのですが、Canadian Journal of Mathematicsのサイトに行くと簡単に論文をダウンロードできます。

またもう一つ話をすると
M.E.Rudin, A normal space X for which X × I is not normal, Fund. Math. 1971,73(2),79–186.
というDowker Spaceの具体例を構成した論文があるのだが、これもミツカラナイヨーミツカラナイヨーってしてたら普通にFund.Mathのアーカイブにありました。

まぁ最初っから雑誌のサイトに行って探すべきという話もある。

図書館で探す。

ネットで探しても見つからなかったり、学内ネット経由でもアクセスできない場合は図書館を使いましょう。(例えばDuke. Mathとかはなかなかアクセスできない感じがある。)


通常の大学なら有名どころの雑誌は図書館で購入してくれているはずなので*3、大体図書館で探すと見つかります。雑誌の名前と発行年とVollumeと、Numberと、Pageをよく確認して調べましょう。

また、図書館のコピーに関する規約も何かしらあるはずなので司書さんなどに確認しましょう。また、学科の事務に行けば図書館のコピーカードを無料で貸し出したりしてる場合もあるみたいなのでまぁそこらへんはよろしくやってください。

終わり

*1:円周率が無理数であることのおそらく一番有名な証明を発表した論文です

*2:数学の場合、共著論文の名前の並びはファミリーネームのアルファベット順ですが、ほかの分野の論文とかだと、また別の法則によって名前が整列されることがあるようです。

*3:最近は予算がないだとか言って雑誌の購入を打ち切ったりする事例も多々あるようだがハッキリいってありえない!といったかんじである。いったいこの国は何処にお金を使っているのだろうか。資本を使うべきところへの支出をなくすのは節約などとは決して言えないはずである。