電波通信

I'm on the Top. of the world.

リース・マルコフ・角谷の表現定理の証明(入射角16.225°の測度論入門2)

リース-マルコフ-角谷の表現定理を証明します。

先の1章までで積分を定義しましたが、具体的な測度の構成をしてませんんでした。ルベーグ測度を構成したいのですが、外測度とか難しいのでリース-マルコフ-角谷の表現定理を使用します。証明の中で局所コンパクトハウスドルフ空間上のコンパクト集合における単位の分割をとてつもなく使用します。証明は過去記事にあります。下の方にその記事を引用しておきます。

('15-10-31に追記)

ハール測度の構成について、たとえばWeil本では所謂不変積分を定義してそれでハール測度が構成されたと言っているのですが、それはリースマルコフ角谷の表現定理を使用して測度を構成しているのです。

またHalmosの測度論の本では直接ハール測度を構成しているようです。

[16-06-10に修正]

私がpdfを書いたりしているのは定理とかを「納得」して使いたくて、その副産物としてのpdfをブログに公開してネットの海に放流とも不法投棄とも知れぬことをしているのだが(数学のノートとかをよく紛失してしまうので)ただ、このリース・マルコフ・角谷の定理の証明の行間とかを埋めたりpdf書いたりして思ったことは、こんなもんとっとと認めて君はどんどん正値線形形式からどんどん測度を作っていけばよろしいということです。

端的に言って証明長いし、しかもそんなに面白くない。あ、でも単位の分割使うところとか面白かったですよ。位相的な単位の分割も役に立つじゃん!って思いました。測度自体の定義はまぁ簡単に定義されるのですが、それが測度になっていることとか正則性だとかの確認がまぁすこぶる面倒くさい。こんなもんまぁ成り立つだろって感じの性質なのですが、ちゃんと証明しようとすると大変なんですね。(こういったことは数学の中でよくあることだと思っている。数学の難しさというものは、簡単に思えることをちゃんと説明しようとすると思いのほか難しかったりすることに通ずるかと思う。)

とは言えどこまで既存の定理を認めるのか、どこまで証明を追うのかというのは個人の勝手なので好きなようにすればよいと思う。しかしながらリース・マルコフ・角谷の証明については線形形式からどうやって測度を構成しているのか、ということは一目でいいから個人的に確認してほしいと思う。この測度の構成法自体がこの証明の中心的なアイデアだと思うし(それはそうか)、先ほど「こんなもんまぁ成り立つだろって感じの性質」って書きましたが、それは定義がそういう風に志向されていることがわかるからです。(一般に定理を認めるにしても証明の中心的なアイデアは確認しておきたいですよね)

[17-10-04に追記]

PDFはこちら

 前回の第1章はこちら

concious4410.hatenablog.com

 単位の分割についてはこちら

concious4410.hatenablog.com