電波通信

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いわゆる志賀多様体における多様体の埋め込み定理のための次元論的な補題の証明

次元論を使います。

タイトルの通り、志賀浩二著、多様体論(岩波書店、1976)には多様体が十分次元の高いユークリッド空間に埋め込めるという多様体の埋め込み定理が述べられているのですが、それを証明するにあたって、この本では次元論的な補題を用いて埋め込みを実現しています。
おそらくこれが書かれた当時には次元論を知るものが多くいたのでしょうが、2016年の現在になっては、次元論というものは一種のロストテクノロジーとなっており、この次元論的な補題の完全な証明を知る存在は少ないものと思われます。
このような状況を打破すべく、(そして個人的に、行間が埋めれないことがイライラしたので)ここにその補題の証明を紹介したいと思います。
とはいえ一から次元論をやるのは面倒すぎるので、次元論の基本的なことはHrewicz and WallmanのDimension theory(復刊もしている様子です。)かもしくは以下に引用するyamyam_topさんのHP、トポロジーいろいろの次元論PDFを参照してください。
https://yamyamtopo.wordpress.com/

そして、行間を完全に埋めるためには第二可算な位相多様体が可分距離付け可能であることを言わなければならないのですが、このことは電波通信の過去の記事で紹介しているので、下のほうで引用します。と思ったのですが、第二可算性を仮定しているので、ウリゾーンの定理を使えば距離化可能性は簡単に言えます。まぁリンクは残しておきます。[16-06-18に修正]
ウリゾーンの距離化可能定理も過去に紹介してたことを思い出したので、リンクをそれにします。[16/10/14]
少し手直ししました。[17/01/27]

[2022/3/12]
誤記を修正しました.

PDFはこちら
www.dropbox.com



第二加算な多様体が距離付け可能になることは以下の記事を参照のこと。また位相多様体が第二可算ならパラコンパクトであることを知っておくと良いb(ウリゾーンの定理を知っていれば別に以下に引用する記事は見なくてもよいです。)

concious4410.hatenablog.com