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電波通信

I'm on the Top. of the world.

ガンダム Gのレコンギスタを見た話

雑談

たまには普通のブログっぽいことも書こうかなって思いました。普通にネタバレします。

黄色いレンタルビデオショップで、Gレコが旧作扱いになって安くなってたので思い立ってガンダム Gのレコンギスタを視聴しました。その感想とかを書こうと思うのですが、僕は心が無くて感想とか書くの苦手なので視聴報告みたいになると思います。
僕がGレコを見るにあたって、Wikipediaやインタビューなどを見たりせず、Gセルフが主人公機であること程度しか知らなかったということに留意してください。
グリモアとカットシーがどこの組織のものかすら事前には知らなかったのです。

まず最初に言っておきたいこと 

Gレコは面白く見れて、特に文句を書き連ねる気はないのですが、第6話のデレンセンとの戦闘シーンは補完して欲しいです。
一体何があったこと言うと、戦闘の決着のほんとに大事なところで戦闘シーンがブツ切りになってて急にデレンセンのエルフ・ブルの下半身が無くなったりしてて意味不明です。
実はOPにこの戦闘シーンに該当する部分が有るのですが*1、何を思ったかそれすらもバッサリカットしています。しかもOPのシーンを補完してもでも戦闘シーンが足りないのです。
ここだけはお願いだから補完して欲しい。

いつものこと

いわゆる富野作品と呼ばれる作品にはよくある事なのですが、登場人物がとくに何の葛藤もなく寝返ります。そして、周りの登場人物は全く咎めないか、そんなには強く咎めません。登場人物にもよると思います。なんかふわっと急に敵側に付いたりします。
これはブレンパワードキングゲイナーにも見られる特徴です*2。これはいつものことです。
僕はただ単に慣れてしまってこの現象が起こっても何も思わなくなってしまいましたが、慣れてない人は戸惑うと思います。これは良い悪いではなく、慣れてるか慣れてないかの違いです。
こういう演出(?)が行われる理由とかは僕はとくに深く考えるつもりはないです。ていうか敵と味方が大体なんか仲良しみたいに見える時がしばしばあります。*3

Gレコの分かりにくさ

Gレコは大体2014年の10月頃から放送されて2015年3月頃まで放送されてた様で、僕が視聴したのは2016年の1月です。この空白の期間の間に僕はネット上に漂うGレコの評判を多少見ているのですが、その大体がストーリーが分かりづらいもしくは分からないと言うものです。
僕の目でそれを確かめるために視聴を決めた節があります。
僕が視聴した結果ですが、確かに分かりづらいと思われます。僕はDVDで見たのですが、テレビ放送であの展開をやられると、とてもとても分かりづらいとおもうので、DVDで一気見する事をお勧めします。
もしくは何やら映画化するみたいなのでそれでみたりするほうがわかりやすいのかもしれません。
具体的に分かりづらい所を指摘してみましょう。

第一話冒頭

まず第1話の冒頭がとても分かりづらいです。月曜日にラライアの乗ったGセルフが空から落ちてくるシーンで、それを海賊船(実はアメリア軍の秘密部隊)のグリモアとキャピタルテリトリィのカットシーが拿捕しようとするシーンなのですが、まず何の説明もなく始まるので、グリモアとカットシーが別の組織に属するのかそれとも同じ組織に属するのかが全く分かりません。(実際僕は同じ組織だと思った)まあ後々見返せば普通に分別がつくので全然問題ないのですが

固有名詞の多さ

組織とかの名前は兎も角として、MSや戦艦の名前はもっと組織毎に分かりやすいものにして欲しかった。
ガランデンとかサラマンドラとかラトルパイソンとかザンクトポルトとかギニアビザウとかが一気に出てきて覚える暇も与えてくれずにストーリーが進むので取り残されがちです。
アリンカトとカシーバミコシはものすごく覚えてる。

内輪揉めの多さ

メガファウナ(海賊船)が向かう先々の組織で内輪揉めが起こってます。

大方保守派と革新派で分裂してます。

キャピタル・テリトリィ

まずキャピタル・テリトリィでは既存のキャピタル・ガードと、新設されたキャピタル・アーミィで半ば分裂をしています。

キャピタル・アーミィはタブー破りにしか見えない強力なMSを開発して、スコード教の信者の多いキャピタル・ガードの面々はアーミィを快く思ってないといった描写が見られます。

主人公のベルリはキャピタル・ガードの候補生で、敬虔なスコード教の信者なのですが、キャピタル・アーミィを同じ国の組織とは言え、あまり仲間意識は持っていないようです。

トワサンガ

トワサンガでは地球への帰還(レコンギスタ)を図ろうとするドレット艦隊とレコンギスタを良しとしないレジスタンスとがあるようです。

さらにトワサンガ軍部であるドレット艦隊とトワサンガの守備隊も仲が悪い様でほんとにとっ散らかってます。

ビーナス・グロゥブ

ビーナス・グロゥブでも地球への帰還(レコンギスタ)を図るジット団とロザリオ・テンの2つの組織があってこっちもとっ散らかってます。

こんな勢力図なので最終決戦も、最終決戦と思えないとっ散らかった混戦でごちゃごちゃしてます。

説明不足

まずベルリ・ゼナムが属する国家がキャピタル・テリトリィ*4という名前である事を説明しません。キャピタル・ガードだとかキャピタル・アーミィだとかいう名詞は連呼されるので、キャピタルという名前なのは察する事が出来ますが、キャピタルテリトリィという名前が出てくるのは物語が始まってそれなりに後です。それくらいはそれとなく教えてくれ。
それと、Gレコにおいては登場人物たちが知ってる言葉は説明しなくても登場人物たちは知ってるので、視聴者が知らなくても話が進みます。また、登場人物が知らないであろう単語が出てきても出てきた時点では特に説明がなされません。
これがあるので、Gレコの登場人物がみんな知ってて当然のことと隠されていたけど一部の人が知ってる事が区別が付きません。
とくにトワサンガとヘルメス財団とビーナスグロゥブは秘密なのか何なのか区別が付きません。
トワサンガはGレコ内の時間で前回の国際会議で公然の事となったとされていますので、もうみんな知ってるんだと思います。*5
ヘルメス財団は13話でクリム・ニックが口走るの初出で、しかも周りの登場人物はヘルメス財団という単語に特に反応しないし、しかも周りの登場人物たちはGレコ世界における一般人ではなくお偉いさんばっかりなので世界のみんなが知ってるのか、お偉いさんだから知ってるのか区別がつかないし、さらにこのクリム・ニックはアメリアの大統領の息子なので、大統領の息子だから知ってるのか、それともみんな知ってて当然の事なのか区別が付かないです。
今でも僕はどっちなのか分かってないです。たぶんどちらでも良いのでしょう。
ビーナスグロゥブも大体同様です。急に出てきて、何だかんだそこへ向かう事になります。

説明が遅い

また、説明が為される場合も有るのですが、それがとても遅いです。
カシーバミコシとかいう言葉が出てきたときは何事かと思いました。
月の天体観測写真にカシーバミコシとされる構造物が映るのですが、カシーバミコシが月のコロニーなのか戦艦なのか全然分からないので、只々その名前のゴロの良さを噛み締める事しか視聴者には出来ないわけです。
最初僕は「カシーバミコ市」なのかなとか推測してました。
このカシーバミコシがという言葉が出てくるのが大体8話くらいで、カシーバミコシが全く武装していないフォトンバッテリーを運ぶ輸送船でスコード教の御神体だと分かるのが、大体14話くらいです。
またカーヒル大尉というアメリア軍の軍人が出てきて2話目で戦死するのですが、このカーヒルがアイーダの恋人だとはっきり明言されるのが16話です。戦死した時のアイーダの反応からそうであると察することも出来ますが、正直僕は察することは出来ませんでした。カーヒルとアイーダが恋人同士と知ると、カーヒルがアイーダ奪還を焦ったりだとか、クリム・ニックがカーヒルをさして「あの年でふざけている」と言ったりだとかいった描写がものすごくすっきりします。
こういう説明不足が多く見られるので、DVDで一気に見て、そのあともう一回見るということをすると、気持ちよく見られると思います。
これはもはや叙述トリックの域に差し掛かってると言っても過言では無いでしょう。

あと少し思ったこと

第16話でベルリとアイーダがレイハントン家の生き残った兄弟だと分かり、昔の家臣がレイハントン家復興をお願いするのですが、アイーダは自分のなすべきことは自分で見定めるとか言ってお断りするわけです。それでなんだかんだ終わるのですが、第17話で本当に開幕早々急にシラノ-5の壁に穴が開いて土砂が流れて、それの掃除をしている場面から始まるのです。
第16話の会話から恐らくシラノ-5のの壊れた壁はレイハントン家の屋敷があった場所だと思うのですが、(この推測が的外れでも)普通のアニメならアイーダの宣言に畳み掛けて屋敷の崩壊でレイハントン家復興が叶わないという事を強調する筈なのですが、そういうことはせずふわっと第17話が始まって、ふわっとレイハントン家復興が叶わないことが登場人物の前提として共有されます。

Gレコで印象に残ったこと

ユグドラシル

ユグドラシルというMAなのかビーム砲台なのか区別がつかない奴が出てくるのですが、このMAが、僕的にとても素晴らしいと思います。ガンダムの中で一番好きかもしれないです。
テンダービームというフォトンバッテリーの量に応じて枝分かれして標的を追尾する強力なビームがこのユグドラシルの特徴です。*6
そしてユグドラシルには武装がテンダービームしかないです。あとは防御用のバリアです。
しかもテンダービームは指向性の制御に難があるらしく、劇中でこれが欠点とされています。おそらくこの欠点のせいで機体をそれほど大幅に拡張出来ず武装を積み込めないのだと思います。さらにこの欠点のせいで僚機を伴う事ができず、敵味方の混戦でも使えなくて、前線にユグドラシル一機だけという運用になると思います。劇中では実際にそのように運用されてました。
つまりこのユグドラシルはとても制限された局面でしか運用出来ないのです。
僕はこの意味のわからないアホみたいな設計思想がとても好きです。設計思想なんてものがあるのか分からないけど好きです。*7

G系のモビスーツ

作中G系のモビスーツという単語が出てくるし、そうだとされるモビスーツが多く出てきます。そこで問題だとされるのが、G系とはどういう意味なのかということです。
ガンダムなのだからGとはガンダムのそれだと思うのがガンダムという文脈をもつほとんどの視聴者だと思いますが、G系とされるモビスーツにはおよそガンダム似ても似つかぬものが登場します。
例えばGルシファーなんてモノアイだし、ジロッドなんてロールパンでGラッハはモノアイのカカシです。
作中の描写を見る限り、なんか高性能な期待を適当にG系と言ってる節があります。
僕はこれをガンダムに囚われるなというメッセージだと解釈します。
視聴者向けのメッセージなのか、後続するであろう未来のガンダムシリーズへのメッセージかは知らないけれど、後者だと思ったほうが、これからのゲテモノガンダムに期待できるので、そうだと思って置きます。

スコード教

劇中では登場人物がピンチになった時に「スコード!」とか「オーマイスコード!」とか叫んだり、宇宙世紀の過ちを繰り返さない為のアムテックのタブー*8以外特に何の説明もないスコード教という宗教ですが、SF的にはこの宗教はとても面白いと思います。
Gレコ世界のエネルギー源はフォトンバッテリーというキャピタルタワーから供給されるエネルギーだけで、それ以外のエネルギーの自給は禁止されています。
フォトンバッテリーだけで全部賄えるみたいです。スーパー科学技術です。
このフォトンバッテリーを宇宙からの恵みだとしてるのがスコード教で、キャピタルテリトリィはスコード教の聖地で法皇とかが歩き回ってます。
キャピタルテリトリィはたぶん現実世界で言うところのバチカン市国みたいな感じだと思います。
そしてそのフォトンバッテリーを運ぶ輸送船カシーバミコシがスコード教の御神体です。
つまりこのスコード教という宗教はフォトンバッテリーという科学技術と並列して密接に関わりあっているのです。しかも御神体が宇宙船です。*9
逆に科学技術の方から見れば、フォトンバッテリーが無ければエネルギーはそれ以外に無いので、科学技術に携わると必ずスコード教と関わり合いを持つ訳です。
宗教と科学技術とは背反(本当にそうだろうか?)の様に考える人も多いと思うが、Gレコでは超密接になっているのです。
劇中でアメリア軍の宇宙戦艦のMS乗りがザンクトポルトというスコード教のこれまた聖地に近づくとバチがあたると言うシーンがあります。軌道エレベータがあって宇宙船が飛ぶ時代に近づくだけでバチが当たるだなんて言ってるわけです。
こんな設定面白く無いわけが無いのです。
こういう超面白いものを何の説明もせずに登場人物たちが当たり前だと思ってる風に振舞わせるのがGレコの凄いところです。こんなの考えたら普通めっちゃ説明したくなるのだと思うのですが、登場人物たちの間では当然の了解として物語は進むのです。*10

クンタラ

クンタラという劇中で差別用語とされる単語が所々出てきます。
クンタラというのは宇宙世紀末期の被差別階級のことを指す言葉とのことですが、劇中では制度的にはもはやクンタラなんて意味をなしていないのですが、もうほとんどの回に登場するくらい使われ、時にクンタラとされる人たちを蔑みます。
これがとてもとても生々しくこの上なく恐ろしい。
恐ろしいと言ってもクンタラだから法律的にどうというわけでもなく、ただ登場人物が「バカ」とか「アホ」とかいった調子でこの言葉を使うのがとてもこわい。差別してる側がその程度の軽い認識でしか無いのがとても生々しく、Gレコの明るい雰囲気に闇を塗っています。
具体的なことは言わないですが、生々しいです。これは生です。
監督は子供にこそこの作品を見て欲しいとか言ってたみたいですが、こういうところを見て欲しかったりするのかもしれないですね。知らないけど。
 

最後に

Gレコがターンエーの500年後の世界という発言について

作中で明言されてない以上、監督がこう発言しても解釈の一つにしかなり得ないと思います。
僕は別にどっちでも良いと思います。
Gレコが黒歴史の一つでもある程度辻褄は合うし楽しめるし、ターンエーの500年後だとしてもある程度辻褄は合うし楽しめるし。
全然関係ないですが、トワサンガとかビーナス・グロゥブから地球に帰りたいと願う人々が出て来たのを見るとターンXが地球に漂流して来たらしいという話も、ただ地球に帰りたかっただけなのかもしれませんね。
 
大体こんな感じです。
興味を持った方はご自身の目で確かめてください。
 

*1:GレコのOP映像は本編の繋ぎ合わせで構成されている。

*2:少々記憶が曖昧。伊佐美勇は度々揶揄責められているけど

*3:記事全体を書いておもったのだが、いわゆる富野作品は心理描写が塩対応というか、登場人物が何考えてるのか分かんなくて、予兆もなしに急に行動を起こし始めます。

*4:地球上のスコード教の聖地らしいので、大体バチカン市国みたいな感じの国だろうか

*5:グシオン・スルガンが法皇に宇宙(月)からの驚異について詰め寄るシーンがあるのですが、法皇は前回の国際会議以前にトワサンガの存在を確実に知っていて、それをある程度秘密にしてたはずなのですが、グシオンに詰め寄られた法皇フォトン・バッテリーが自然に発生するわけがないのだから月(トワサンガ)に人類がいるのは当たり前のことです。空気の成分から説明しましょうかなどとグシオンを煽るのです。ここから察するにこの法皇は温和に見えて中々の食わせ物だということがわかります。

*6:テンダービームが枝分かれ仕切ってビームが拡散する瞬間、ビームが大樹のように見えるからこのMAはユグドラシルと言う

*7:このユグドラシルはジット・ラボラトリィ製のMAなのですが、ジット・ラボラトリィ製のMS,MAは、どういう状況を想定して作ったのか、何を思って作ったのか全く全然理解できないものが多いです。Gラッハとか何がしたいのか全然わからん。ビーナスグロゥブの長い時の中で、ビックリドッキリメカ製造所に変貌したんでしょ

*8:一番劇中で言われるタブーのひとつが、科学技術を今以上に発展させてはならないというものです。このタブーは滅茶苦茶破られます。今以上に発展させてはならないだけで、既存の技術を使ってMSを作る事はOKです。また天体観測をしてはいけないというタブーもあるようで、本気で今以上に科学を発展させる気が無いみたいです。このタブーも普通に破られます。そしてフォトンバッテリー以外のエネルギーを地球で自給してはならないというタブーがあります。これを独占の悪としてフォトンバッテリーの解放とかをアメリアがやろうとして劇中の騒動を巻き起こします。

*9:しかもカシーバミコシからフォトンバッテリーを供給する作業のことを降臨祭だとか言って宗教行事にしているのです。ちなみに降臨祭が年何回なのかとかそういうことは全然説明されず、なにか降臨祭とフォトンバッテリーの供給が関係あるということだけしか言われません。

*10:こういう設定を説明せずに登場人物に当たり前のことだとやらせるのも富野作品のいつものことらしいです。